ATARU

第11話のストーリー
 15年前、機動捜査隊・初動捜査担当の新米刑事だった沢(北村一輝)は、舞子(栗山千明)の母・真理子(奥貫薫)が亡くなった事故を担当していた。現場検証の結果、居眠り運転か決意の自殺…いわゆる“捨て山”だと判断された真理子の事故。Nシステムの映像を見る限り、真理子が自殺するようには見えず、沢は腑に落ちなかったが、真理子が目を開けて運転していたこと、ブレーキを踏んでいなかったことから、決意の自殺である可能性が高いという結論に達していた。

 自殺するようには見えなかったが自殺にしたことで、舞子に負い目があったから捜査一課に引き抜いたと当時を思い出しながら舞子に話した沢。すると、アタル(中居正広)が「目を開けていた、居眠り運転、ブレーキ踏まなかった」と突然呟いた。沢が「もう調査はするな」と3回言ってもアップデートせず、「事件にもう苦しまなくていいんだ」と言い聞かせても言うことを聞かないアタル。舞子は沢に、母の死に父・達夫(利重剛)が関係しているのかと訪ねると、少なくとも宝井真美(広澤草)の殺人には関係しているかも知れないと言う。

 捜査一課を訪ねていた舞子に昇(玉森裕太)から連絡が入る。アタルが帝都医大にやってきて、「マリコ、お墓、どこ」と昇にたずねているというのだ。なぜアタルは舞子の母の名前を知っていたのか?蛯名家のお墓で合流した舞子、昇、達夫、アタル。すると、アタルは墓石から大きい骨壷を取り出し、骨壷の中の遺骨を出して並べ始め、「ありません、ありません」と言い始めた。すると、達夫が「母さんは、私が殺した!」と叫び走り去った。家に戻った舞子は、人の捨て山は平気で調べていたが、自分の捨て山を調べるのが怖くなったと涙を流した。その時、そばにいたアタルは舞子を慰めようとする。

 母の骨壷を掘り起こし、詳しく鑑識で調べたところ、確かに母の中指の骨が無かった。渥見怜志(田中哲司)が説明していると、携帯電話の電波の解析結果が出て、達夫の居場所が判明した。現場に急行すると、そこは、母・蛯名真理子が死んだ事故現場だった。達夫は当時仕事人間で、真理子や家族との関係は最悪なものだった。真理子が死んだ前日も達夫は真理子と衝突していた。達夫はそのことが自殺の原因になったと思っていた。

 その日の夜、アタルは再び捜査資料から、骨から血が出ていることを示唆した。詳しく調べてみると、真理子は当時急性の脳出血を起こし、麻痺状態となっていたことが判明する。その結果、助けを求めようとかろうじて動いた右手で窓の外に腕を出した際、対向車と衝突し、中指を欠損した疑いが強いとのことだった。真理子は自殺ではなく、事故死だったのである。

 真理子が身につけていたブレスレットも同時になくなっていることから、現場を再び調査する沢たち。しかし、結局ブレスレットは見つからなかった。

 そこへ、ある男が訪ねてきた。彼は宝石店の主人で、真理子が亡くなる直前に、家族用のファミリーリングを注文していたのだと言う。そして、真理子が事故死した日が、そのファミリーリングの受取日だったのである。


 一連の事件を解決したアタル。ラリーはアタルを連れて、アメリカへ帰っていった。

 舞子の部屋で「チョコザイ」という名前のネズミを飼い始めていた。

 

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