ATARU

第10話のストーリー
 昏睡状態で病院に運ばれたアタル(中居正広)を心配する沢(北村一輝)、舞子(栗山千明)、アタルの父・誠(市村正親)、ラリー井上(村上弘明)らが病院に詰めかけた。母・ゆり子(原日出子)は、アタルのために思い出のおにぎりを持ってきたがアタルに変化はなく、このまま目覚めなかったらと心配は募るばかり。病院にいる間に舞子は、アタルの両親から小さい頃のアタルの様子、ラリーとの出会い、何故アメリカに渡ったかなど詳しく知る。

 そんな時、小暮桃香(安倍なつみ)という女性が運転していた車が電柱に衝突し炎上、車内で死亡したという連絡が入った。現場に駆けつけた沢たちに、交通捜査係の警官は「何故、捜査一課が来ているのだ」と不信感を表し、野崎(千原せいじ)ともめる。彼らの見立ては、居眠り運転からの事故か、決意の自殺ということであった。だが、沢は自殺の可能性があるなら動機ぐらいは調べようと言い出し、遺体を解剖したいと中津川係長(嶋田久作)に頼むが大反対される。そこに突然舞子が現れ、「この事件には何かあるとチョコザイ(=アタル)が言っている」と伝えた。しかし、実はアタルは目覚めておらず、桃香の運転していた車が、亡くなった母と同じ車だったから気になって来たと舞子は沢に白状した。

 衝突した車を調べるため自動車解体工場へ行った舞子は、飛行機事故の時に出会った事故鑑定人の公原(平岡祐太)と再会。そして、公原の依頼人と言う綾香(安倍なつみ・二役)を見て唖然とした。綾香は亡くなった桃香の双子の姉だったのだ。公原は、事件性がないと思うと被害者が双子だったことも調べないと警察を批判。綾香は、警察は事故か自殺にするつもりらしいが、妹は自殺する動機もなく、婚約者がいたと舞子に伝えた。

 一方、沢は桃香の婚約者・森洋一(西興一朗)に話を聞く。桃香とは三日前に別れたという森がいたところは、真美(広澤草)という女性のアパートで、事故があった場所はそのアパートと桃香のマンションの間だった。
 
 公原のその後の調査で、衝突した車はABSが搭載されており、ブレーキを踏んでも、ブレーキ痕が付かないこと、そして携帯電話の破損具合から、携帯電話が開いていた可能性が大きい事が判明した。しかし桃香の携帯電話の発着履歴を調べても、事故当時には発信も着信もなかった。

 そんな中チョコザイが目を覚ます。チョコザイは捜査資料を見て、クロロホルムとつぶやいた。それをもとに公原の調べにより、自動車のタイヤ全てからクロロホルムを検出する。タイヤにクロロホルムを注入すると、タイヤは弾性を失い走行中に破裂するのだという。

 また、事故の車を実験で延焼させてみるも、車の中までは延焼しない設計となっていた。このことから、桃香は何者かに殺害された可能性が浮上した。

 そこで、桃香の車のガソリンと車内から検出されたガソリンの成分を比べたところ、やはり別のガソリンが使われたことが判明した。そこで、真美の所有する自動車のガソリンを調べたところ、なんと一致したのだった。真美は、桃香が森洋一の部屋にピアスを残してとヨリを戻そうとしていたため、殺害したのだった。

 

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