ATARU

第9話のストーリー
 チョコザイことアタル(中居正広)を連れ、アタルの両親がいる八王子の猪口家を訪ねた沢(北村一輝)と舞子(栗山千明)。アタルが渡米する前に住んでいた仲蒲田に頻繁に通っていたこと、ラリーとの関係など、疑問に思っていることを父親の誠(市村正親)にたずねる。すると、アタルの幼少期(約25年前)は、発達障がいに対する世間の認識が低く、サヴァン症候群に関しても一部の専門家しか知らない言葉であり、医者である自分も知らなかったと語りだした。また、アタルの幼少期のエピソード、親である自分たちがどのような思いをしてきたのかなどを説明し、ラリー(村上弘明)に感謝しているという。しかし、アタルと再会した母・ゆり子(原日出子)の不穏な様子に、舞子は違和感を持つ。

 そんな時、沢の携帯に八王子の雑木林で幼児の遺体がみつかったという連絡が入った。すぐに現場に駆けつけ、野崎(千原せいじ)から報告を受けた沢は、亡くなった村井朗(黒澤宏貴)の遺体に無数の痣や傷があることから、ただの事故死ではないと感じた。

 事情聴取を受けている母親・今日子(森脇英理子)は、2人で山へ遊びに行ったのだが、自分がゴミ箱を探している間にいなくなり、自宅に戻ると警察から電話がきたと説明した。だが調べを進めていくと、昨年まで幼児虐待で何回も通報されていたこと、3日前に医師から再び通報があったことなどが分かった。そして、その通報した医師とは、アタルの父・誠だった。

 一方、10年ぶりの再会を親子水入らずで過ごしてもらうため、アタルを残して自宅に戻った舞子がアタルと沢の住む部屋にいると、なんとアタルが帰ってきた。しかし翌朝、アタルが一人で科捜研に来ていると怜志(田中哲司)から連絡が入る。猪口家で見たニュースを知らぬ間にacceptedし、捜査を始めたのだった。そして、朗の写真を見て「目が痛い」、火傷の写真を見て「シャンシーDA101」と呟き、調べを進めていく。

 インターネットで調べると、「シャンシー」は中国の家電メーカーで、「DA101」という電気ケトルを製造していたことが判明した。村井今日子(森脇英理子)の自宅にはシャンシーの電気ケトル「DA101」があり、その形が死んだ朗に残っていた火傷の跡と一致した。

 一方警察では鑑識の結果が出ていた。鑑識によると、朗の指の傷から、青酸性の毒物を検出したとのことであった。

 電話で報告を受けた舞子が、猪口誠に指の傷について尋ねると、誠は「診察したときには、指の傷は無かった」と証言する。それを聞いたチョコザイは事件現場を訪れ、焼却炉の前で「花です」とつぶやいた。そこには花びらが落ちていた。

 その後猪口誠の家で、食事をしていた舞子たち。そこへ沢の携帯電話に連絡が入る。沢が現場へ急行しようとすると、チョコザイもついて行こうとした。止める沢に対して、ラリーは「アタルの好きにさせてやってください。アタルには事件現場が癒やしなんです」と言う。

 沢はチョコザイの手のひらの傷を見せ、「アンタがやっていることはただの虐待だ」と断じた。

 事件現場へ向かった沢は、死んだ朗の母・今日子に、捜査で判明したことを話した。それはゴミを捨てに行った母を追いかけたところで、朗が摘んだ花が、母が好きな桃の花ではなく夾竹桃だったこと。そしてそれを誤って焼却炉で燃やしてしまい、そこから発生した有毒ガスを吸い込み、朗は死に至ったこと。

 今日子は泣き崩れ、自ら虐待をしていたことを認めた。

 そして、それを見ていたチョコザイも倒れ、そのまま昏睡状態となってしまう。

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