ATARU

第8話のストーリー
 最近、ほとんど睡眠をとっていないチョコザイ(中居正広)を連れ、舞子(栗山千明)は検査のために病院に出かけた。検査を終え表に出ると、チョコザイは見知らぬ車に乗り込んでしまい、慌てて降ろそうとした舞子は、ラリー井上(村上弘明)と名乗る人物と出会う。

 チョコザイをアタルと呼ぶラリーは、ずっとアタルを探していたといい、アタルはFBIの捜査官候補生で、SPB=サヴァ・プログラム・ブランチという、医学的に証明されたサヴァン症候群の能力を捜査に生かすための訓練を受けていたという。それを聞き愕然となる舞子に、ラリーはアタルと二人で捜査を続けてみないかと提案する。

 同じ頃、あるアパートの一室で、日村(須藤公一)いう男が火災で亡くなった。早速調べに入った沢(北村一輝)たちだったが、被害者に拘束された形跡がないことから、自ら灯油を撒いて火をつけた自殺の可能性が高いとわかる。いつものように野崎(千原せいじ)が“捨て山”と言いかけた時、沢は遺体を解剖するように命じた。

 その後、日村の母・梅乃(松本じゅん)が、「今抱えている問題を解決したら実家に帰る。紹介したい女性が出来た」と息子が言っていたと証言。舞子は“女性を紹介したい”と言う人が自殺するはずがないと詰め寄るが、「人は突発的に自殺する!」と野崎は言い放つ。その時、舞子は、15年前亡くなった母・真理子(奥貫薫)の最後の言葉を思い出していた。「いいことあるから早く帰ってきなさい」希望の言葉を最後に自殺する人はいない。そんな舞子の思いを察したのか、鑑識にある遺体写真を見たチョコザイが「目が真っ赤です」と呟く。

 捜査を進めるうちに、火災直前に日村と宅配便の男が玄関で揉めていたと隣人が証言。その宅配便の男とは、通報者の川久保(渡部豪太)であり、彼は驚くべき力の持ち主であった。その力とは、体が強力な静電気を帯びており、機械類に近づくだけで故障させたり爆発させたりするものであった。しかしそれらは意図して使っているものではなく、川久保自身は障害だと認識していた。

 一方、沢は犬飼を誘い、居酒屋へ行った。しかし犬飼の様子が変わっている。沢に敬語を使い、また、アタルを見て気を失ってしまう。沢は犬飼が以前、違法無線の件でアメリカ大使館が関わっていると話していたことを思い出す。

 舞子からチョコザイがアタルという人物で、ラリー井上が訓練していたという話を聞いた沢は、直接アメリカ大使館へ行き、ラリーと話をする。しかしラリーは犬飼のことなんて知らないという。

 日村の事件の捜査を進めると、日村は殺された可能性が浮上した。そこで、日村が死ぬ直前に携帯電話で通話していた人間を調べることになる。

 また、現場には灯油がまかれた形跡もあった。灯油がまかれ、室内が気化性可燃ガスで満たされた状態で携帯電話が着信すると爆発する可能性があるとのこと。つまり日村を殺した犯人は最後に携帯電話で通話した人物・伊藤稔(坂本真)であった。伊藤は日村から金を借りており、返済に困ったため殺害したのであった。

 

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