ATARU

第6話のストーリー
 チョコザイの身元引受人となった沢が、同居のため舞子の父が所有するアパートに引っ越してきた。舞子は保護主任者としてチョコザイの検査のために送り迎えをすることになった。

 夜勤明けで朝から酔っている犬飼は沢を呼び出し、先日から気がかりだった違法電波がアメリカ大使館からのもので、公安の外事が揉み消しに動いていると告げる。嫌な予感がした沢は、「そのことは忘れろ」と忠告するが、納得のいかない犬飼は一人でも調べると言い張る。
 そんな時、沢に事件の連絡が入った。長岡満という青年が自宅アパートで手首を切りバスタブの水に手を入れた状態で亡くなっていたのが発見されたという。大家の石嶺の通報で駆け付けた警察が家宅捜査や鑑識を行った結果、後頭部に腫れはあるものの自殺の可能性が高いと判断された。

 同じ頃、検査のためチョコザイと舞子がタクシーにて移動していると、横断歩道の途中で、苦しそうにしゃがみ込む女性・水瀬咲絵に遭遇。慌てて舞子が駆け寄ると、咲絵は鞄から電子チューナーを取り出し、自分の耳に当て何かを聞き始めた。
 その時、チョコザイが「440ヘルツ、Aです」と呟く。舞子には何の事だか見当がつかなかったが、咲絵はチョコザイの一言に驚きを隠せない様子。事情を聴くと、咲絵には絶対音感があり周波数までわかってしまうため、睡眠時以外は不協和音で体調を壊してしまうという。

 舞子がチョコザイをともなって咲絵を自宅アパートまで送っていくと、沢たちが捜査をしていた。亡くなった長岡の部屋の左隣が咲絵の部屋だったのだ。

 長岡の右隣に住む東に事情を聴き捜査を進めるが、事件性がないことから自殺だと断定。納得のいかない舞子は、科捜研の渥見を訪ね、長岡の部屋の中に残っていた正体不明の指紋を見つけたと聞く。

 その後捜査を進めると、長岡は水瀬と騒音の問題でトラブルになっていたという。沢が水瀬にDNAの提出を任意で求めると、「疑っているのか」と怒り、提出しようとはしない。

 また、現場に残された血痕から、別のDNAが検出され、女性のものであることが判明した。沢は違法に入手した水瀬の指紋と、現場に残された正体不明の指紋を照合させる。すると、それらは一致した。

 再び現場を調査すると、チョコザイのつぶやきから換気ダクトから発している音と長岡が使っていた目覚まし時計の音を同時に鳴らすと不協和音になると判明した。

 それを水瀬に突きつける沢と舞子。水瀬は部屋に入ったのは認めたが、目覚まし時計を止めてすぐに退出しただけだという。

 再びチョコザイのつぶやきで、大家の石嶺の証言に矛盾を感じた沢は、石嶺に矛盾を突きつける。すると石嶺は犯行を自供した。

 長岡は家賃を滞納しており、それを石嶺に免除しろと迫った。さもなくば、この部屋で過去に自殺者が出ていることをインターネットに書き込んでやると脅したのであった。それを止めようともみ合いになり、はずみで長岡は頭を強打してしまう。気絶した長岡を石嶺は死んだと思い込み、偽装工作の末殺害に至ったのであった。

 一方、アメリカ大使館の周辺で違法電波の盗聴を開始していた犬飼は、仕事の帰り道、黒服の黒人にスタンガンで襲われ、車の中に引きずり込まれてしまう。現場には犬飼が残した警察手帳が残されていた。

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