ATARU

第5話のストーリー
 昇(玉森裕太)が通う帝都医科大学のキャンパス内で、植松教授(小島康志)が階段から転落して死亡した。目撃していたのは、階段を上がっていた精神科助手の浅尾(岡田義徳)と昇だった。

 知らせを受けた警視庁の沢(北村一輝)をはじめ野崎(千原せいじ)たちと舞子(栗山千明)が現場の調査にやってきた。現場の状況を確認すると、「先に階段を上がっていた浅尾の左側にいた人影が物陰に消えた」と昇は証言。

 校内放送で、植松が転落した時に近くにいた人を集めると、新薬説明会のため移動していた門倉教授(遠藤憲一)、精神科講師の桂井まどか(臼田あさ美)、優志製薬の北見(東根作寿英)や実習生たちが集まったが、転落の瞬間に居合わせた浅尾が姿を見せない。

 その後、研究室に現れた浅尾は、極度の方向音痴で集合場所にたどり着けなかったと詫びる。そして、転落の瞬間「教授は一人だった」と証言。昇と浅尾の証言は食い違っていた。
 その後、現場検証を行っていた鑑識の唯(光宗薫)は、「階段の上に落ちていた植松の名札から血液反応が出た」と沢に報告。早速、DNA鑑定へと動き始めた時、病院から逃げ出したチョコザイ(中居正広)が大学に現れた。

 レポートのために映画を見ていた昇を訪ねた沢は、浅尾が「教授は一人だった」と証言したと話したその時、チョコザイが「BRAIN(脳) HALLUCINATION(幻覚)」呟く。昇の脳が幻覚を見たというのか?

 さらに聞き込みを進めていくと、講師のまどかと浅尾が付き合っていること、まどかの論文が教授会で植松に酷評され准教授になれなかったという証言があり、浅尾がまどかをかばっている可能性が浮上する。

 また、門倉についても、植松の論文が優志製薬の利益になるような内容であったこと、また優志製薬から多額の寄付を受けていることを批判している言動があったことが判明する。

 そんな中、植松の名札から見つかった血液を調査した結果、ある種の薬物成分が検出された。それによると、高血圧の薬、コレステロールの薬の成分であるとのこと。そしてその薬を服用していたのは門倉教授だった。

 門倉の犯行を疑う舞子たちであったが、チョコザイがここでもヒントをくれた。「真ん中はどこ?」。

 舞子たちは、そのヒントを元に、事件関係者を集め、直線の図形に対して真ん中の場所に印をつけるよう指示した。その結果、浅尾だけが、極度に右にずれた場所に印をつけていた。

 浅尾は医師の国家試験合格後に事故で脳挫傷の手術を受けていた。その結果、浅尾の脳に障害が残り、左半分が認識できなくなっていたのだった。これにより、浅尾は事件の犯人を目撃していたが、脳が認識できずにいたのである。

 事件の犯人は優志製薬の北見であった。北見は植松が自社に有利な論文を書いたことにより、薬の売り上げが伸びていることを許せなかったのである。そのため、論文の内容を訂正してもらうよう依頼するも断られたため、階段から突き落としたのであった。

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