姫川玲子(竹内結子)は在庁勤務時、少年刑務所をたびたび訪れていた。目的は、収監されている英樹(石黒英雄)と面会することと、彼の父、倉田修二(杉本哲太)に会うこと。何回目かの訪問時、英樹には相変わらず面会を断られたものの、帰り道に倉田と接触する…。
3か月前、玲子は監察医の國奥定之助(津川雅彦)から一通の手紙とファイルを受け取っていた。ファイルには連続した2件の不審死が報告され、國奥は事件性を疑っていた。1人目は女子高校生を監禁殺害して捕まったが心神喪失で無罪となった男で、交通事故で死亡。2人目は女子児童暴行殺人で捕まり2年で出所した男。こちらは薬物中毒での死亡が報告されている。その時、事件発生の連絡が入った。
アパートで老人が刺されて死亡。姫川班は3人の少年を逮捕する。事件は解決したが、少年たちが短い刑期で社会に戻ってしまうことを憂慮する刑事たち。玲子は國奥のファイルが気にかかり、死亡した男たちの周辺を調べ始める。すると心神喪失で無罪になった男は、図書館で精神疾患の知識を得ていたことが判明。薬物中毒死した男は、出所後すぐに少女を暴行しようとしていたことが分かった。
玲子たちは軽い刑で出所あるいは無罪となった者たちの近辺を追跡。そんな中、今度は女子中学生を監禁殺害したが2年で出所した男が転落死。共通点を探る姫川班は3人が同じ捜査員、倉田修二に逮捕されていることを突き止めた。
玲子はガンテツ=勝俣健作(武田鉄矢)に倉田のことを聞く。ガンテツは、倉田と一緒に捜査をしたことがあった。すると、ガンテツは倉田とは関わりたくないと言い出す。被疑者の口に銃口を突っ込んだこともあるらしい。また、倉田は、人ひとり殺したら原則死刑で良いと平気で口にしたと、ガンテツも毛嫌いしていた。ガンテツによると倉田は、倉田の息子の英樹が交際相手の女子高生を殺してしまったことの責任を取って刑事を辞めたとのことであった。
英樹の事件を調べ始めた玲子は、さらに悲しい出来事を知ることになった。なんと倉田の妻が、英樹が殺害した女子高生の父親に殺されていたのだ…。
こうして捜査の傍ら、少年刑務所を訪ねて3か月。ようやく、玲子は倉田と会うことが出来た。3件の不審死について玲子は倉田に意見を求める。自分が疑われていることを感じる倉田だが、証拠がないことを理由に取り合わない。だが、玲子は殺害の動機を引き合いに出す。全ては殺人を犯した英樹に罰を与える決心を鈍らせないために行った犯行ではないかと。倉田は、真っ向から否定はしなかったが、玲子が今泉春男(高嶋政宏)からの事件発生の連絡を受けていると、倉田は去って行ってしまう。
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