JIN-仁-

第5話のストーリー
自分の身体が消えてしまいそうになりながらも、必死でお初(畠山彩奈)を治療する南方仁(大沢たかお)。しかし、その奮闘も虚しく、お初は命を落としてしまう。 むなしさを抱え、橘咲(綾瀬はるか)とともに『仁友堂』へ戻った仁は、勝海舟(小日向文世)から坂本龍馬(内野聖陽)が寺田屋で襲われたと聞かされる。お初の命を救えなかったことで自分の無力さを痛感した仁は、現実味を帯びてきた“龍馬暗殺”に不安を覚えた。

そんな中、澤村田之助(吉沢悠)が、病気で寝たきりの兄弟子・坂東吉十郎(吹越満)を診て欲しいと仁のもとを訪ねて来る。吉十郎はレイノー症候群により、手の先と足の指が潰瘍化していて、延命するには手足を切断しなければならない状態であった。しかし、最後にもう一度だけ、舞台に立って芝居がしたいと願う吉十郎は、「ひと月ほどで動けるようにして欲しい」と仁に懇願する。迷いながらも患者の意思を尊重することを決めた仁は、佐分利(桐谷健太)らと共に病気を緩和できるよう、必死で努力する。

様々な漢方薬を与えながら懸命に治療を続ける仁によって、吉十郎は徐々に回復してきた。しかしその様子を見ていた吉十郎の与吉は不満そうにしていた。そしてついにその不満から、吉十郎の演目の本を隠してしまう。それを知った吉十郎は与吉を殴りつけてしまう。

吉十郎はこれまで、家族を顧みずに芸を磨いてきた。そのため妻は出て行ってしまった。しかし、吉十郎は与吉に自分の舞台を見せてやりたいと願っていた。

舞台の本番当日、やはり吉十郎の病状では舞台に立つことはできなかった。しかし、吉十郎は仁が用意したコルセットを使い、かろうじて立ち上がり、与吉の前で演じた。それを見た与吉は泣きながら、「「よっ!日本一!」と声をかけた。
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