警視庁内で「ふれあいフェスタ」というイベントが開かれ、一般市民が見学にやってきた。「対策室」のメンバーも案内係として借り出されたため、大澤絵里子(天海祐希)は不機嫌になる。しかし、野立信次郎(竹野内豊)や片桐琢磨(玉山鉄二)ら対策室のメンバーは、まんざらでもない様子だった。
そんな隙を突いて、取調室に男(田中圭)が立てこもった。花形一平(溝端淳平)から報告を受けた絵里子が駆けつけると、男は自分が誰か思い出してくれ、対策室のみなさんの時計を巻き戻しに来た、などと謎めいたことを言う。
その頃、対策室の山村啓輔(温水洋一)と岩井善治(ケンドーコバヤシ)が、"取調室の男"という差出人からメールを受信。そこには、バス停の写真が添付されていて、その後、そこで爆発が発生。燃えたゴミ箱から発生したガスを吸った通行人が病院に搬送されるという事態になった。男はこれで容疑者となったが、男が持つ身分証明書は偽造されたもので身元がわからない。
そんななか、対策室に"取調室の男"から「パートナーとの思い出の公園といえば?」と問いかける「宿題」メールが届いた。絵里子らが必死に答えを捜した結果、岩井が過去にパートナーだった先輩を殴った公園だと判明。片桐と岩井が駆けつけるが、公園にあったのは爆発物に見せかけたトラップだった。
その後ほどなくして、ふたつ目の宿題が届いた。今度は、「今も心に残る銃弾は?」とあり、そこは、かつて片桐が誤って犯人を狙撃してしまった工場跡地だとわかり、そこにも爆発物のトラップが置かれていた。
花形が男を取り調べるも何の手掛かりも得られないなか、最後の宿題が届いた。それは、「すべての答えはふたりをつなぐあのセレクトの中にある」というものだった。セレクトという言葉を頼りに可能性を探るうち、絵里子は複数の部署から人材がセレクトされてできた対策室に関連していること、そして、男は警察関係者だと直感した。
同じ頃、対策室に男が置いた爆発物が発見され、田所幸子(長谷川京子)が解除をはじめた。起爆装置を持った男は、30分ほどでボタンを押すと脅したが、30分は解除に必要な時間でもあった。
対策室で爆発が起これば被害は警視庁内に及ぶため、警官らは退避し、残るは野立と対策室のメンバーだけになった。野立は、メンバーたちにも退避を要請するが、誰も持ち場を離れない。それを見た野立は、さすがは自分が選んだメンバーだ、と絵里子に自慢。絵里子が、適当に寄せ集めたくせに、と返したとき、野立の脳裏にある記憶がよぎった。それを黒原理香(成海璃子)が照合した結果、ついに男の正体が明らかになった。
男は、花形と同期入庁の元警察官・小暮雅夫だった。それを聞いて、花形は初めて小暮を認識。800人も同期がいるため顔を忘れても不思議ではないと言う絵里子に、小暮は、自分は花形を覚えている、と切り返した。
小暮は、警察学校を優秀な成績で卒業し警察署に配属されたが、いじめが原因で精神を病み、万引きをして懲戒免職となった。一方、自分よりもレベルが低い花形が警察署から対策室へ引き抜かれ刑事になったことが許せないというのだ。黙り込む花形に、小暮は土下座をすればすべてを水に流し爆弾も解除してやると言う。それに従おうとする花形を、「謝る必要はない!」と絵里子が制した。自分の人生の不運を他人のせいにするのは筋違いだ、と言うのだ。起爆装置のボタンを押してもいいのか、と凄む小暮に、謝るくらいなら死んだほうがましだ、と譲らない絵里子。
押し問答が続くなか、小暮はボタンを押してしまった。が、爆発は起こらない。なんと、爆弾は対策室ではなく、花形の母親が働くパート先に仕込んであるというのだ。怒った花形が小暮に掴みかかろうとするのを止めた絵里子は、パソコンのライブ映像を小暮に見せた。そこには、花形の母親が元気な姿で映っていた。花形同様に母子家庭で育った小暮は、花形をもっとも苦しめるため、唯一の肉親である母親殺害を計画したが、絵里子に見破られていたのだ。
2年前のある日――。
対策室のメンバー選考を任された野立は、上層部の意向に反するかのように、片桐、山村、花形、岩井、そして木元真実(戸田恵梨香)を選んだ。選考の理由を、上の言うことに不信感を持つような、やっかいなヤツらを集めたと言う野立。それが、彼らをまとめる絵里子を活かす道だ、と上層部を説得した。
そして、事件解決後、野立とバーで飲んでいた絵里子のもとに真実からメールが届いた。そのメールを見た絵里子と野立は、顎鬚を触わる「かなりヤバイ」のサインを同時にしていた。 |