大切なことはすべて君が教えてくれた

第3話のストーリー
 夏実(戸田恵梨香)は、婚約者の修二(三浦春馬)が教え子のひかり(武井咲)と一夜を過ごしたことを知る。ひかりが、携帯電話で撮影した修二の写真を、夏実に送りつけたのだ。修二と会った夏実は、結婚はどうするのか、と問いただした。しかし修二は、何も答えることができない。するとそこに、夏実の父・克実(新井康弘)が倒れたという連絡が入る。夏実は、修二とともに病院へと駆け付けた。
 搬送先の総合病院に到着した夏実たちは、克実がヘルニアで運ばれたことを知る。克実は元気そうだった。付き添っていた夏実の母・圭子(朝加真由美)によれば、この機会に手術を受けることにしたのだという。安心した夏実たちは、結婚式の話題を避けるため、早々に病室を後にする。

 医師に挨拶をしてくる、という夏実と一旦別れた修二は、エレベーターで階下に降りた。と、修二の前に、ひかりと看護師の水谷亜弥(内田有紀)が現れる。ひかりは、同じ総合病院の婦人科に通っていたのだ。ひかりは、修二の反応を楽しむように、この人が関係を持った相手だ、と彼を亜弥に紹介する。そこに、夏実が戻ってきた。するとひかりは、ふたりが婚約中であることを亜弥に告げ、修二に向かって微笑んでその場を後にする。

 修二は、夏実をマンションまで送る。別れ際、修二は、これからのことは夏実の気持ちで決めてほしい、と告げる。夏実は、そんな修二に、何故結婚を止めることも修二を許すかどうかも自分が決めなければならないのか、と言い放つ。しかし修二は、ただ謝ることしかできない。考える時間をあげる、と言い残して部屋に戻った夏実は、ルームメートの東堂さやか(篠田麻里子)に、つい「キャンセル料は払うから」などと言ってしまう。我に返った夏実は、心配そうなようすのさやかに、ただのケンカだから大丈夫だと告げるが…。

 あくる日、修二は、平岡直輝(菅田将暉)と学食で昼食をともにする。が、修二はもちろん、夏実に片思いしている直輝も食事が進まない。直輝が学年主任の中西佳史(西村雅彦)とじゃれ合いながらその席を離れると、ひかりがやってきた。そこでひかりは、先生を奪うためなら何でもする、と修二に告げる。

 夜、修二の実家・柏木酒店を訪れた夏実は、修二の兄・孝一(新井浩文)に会う。始業式の前日、修二に何かあったのか確かめるためだった。しかし孝一は、何もなかった、と答えた。

 翌日、夏実は、修二の出した答えを聞くために、彼のマンションを訪ねる。が、そこにはひかりの姿があった。ひかりは、余裕の表情を浮かべ、ずっと我慢していた夏実を褒めてあげてほしい、などと修二に告げた。耐えきれなくなり、部屋を出ようとする夏実。修二は、そんな夏実を引き留め、ひかりと向き合った。修二は、自分からすべてを奪ってもいいが、夏実を傷つけることだけは許さない、とひかりに言い放つと、「君の恋と、僕と夏実の関係は次元が違うんだ」と続けた。ひかりはショックを受けながらも、恋をしたのではなく面白いだからやっていただけだ、と言い放ち、修二の部屋の鍵を突き返して出て行く。残された修二は、夏実に結婚式のキャンセルを提案し、謝罪した。

 修二の部屋を出たひかりは、望未(剛力彩芽)に会いに行く。そこでひかりは、好きな人に出会ってついて行ったこと、そして自分が薬を飲まないと女性でいられないことを泣きながら告白した。

 翌日から、ひかりは学校を休んだ。望未は、ひかりのことが気になり、彼女のプロフにある日記を読んでいた。賢太郎(中島健人)によれば、やはりひかりは何かの薬を飲んでいたらしい。修二の授業のときもひかりの日記を見ていた望未は、ふとあることに気づく。修二が授業で話しているカタツムリとナメクジの話と、1年前にひかりがUPした日記の内容が酷似していたのだ。ひかりの相手が修二だと知った望未は、怒りがこみ上げ、席を立って退出した。が、それでも怒りが収まらなかった望未は、授業を終えて片づけをしていた修二に携帯電話を差し出してひかりの日記を見せ、調子に乗って生徒を傷つけるな、と怒りをぶつける。

 修二は、欠席が続いているひかりのことを心配した鶴岡教頭(風間杜夫)の指示で、彼女の家を訪ねる。ひかりは不在だった。その際、修二は、ひかりの姉・ゆかりが4年前に事故で他界したことを知る。
 修二が帰ろうとすると、病院に行っていたひかりが、亜弥を連れて帰宅する。亜弥は、修二がひかりの担任であると知り、驚いていた。そのときひかりは、母・由梨(宮本裕子)が、ゆかりが使っていたものをすべて処分しようとしていると知り、動揺する。ひかりは、整理を終えた衣類の中から1枚のワンピースを探しだし、これだけは欲しい、と由梨に懇願した。修二は、それが、あの夜ひかりが着ていた服であることに気づく。

 修二を見送ったひかりは、ゆかりのことを話し始めた。事故に遭った時、姉だけは助かってほしいと思ったこと、欠陥品である自分が死んでいれば父も母も苦しまなかったことを…。あの夜、父が家を出てしまい、寂しくなったひかりは、ゆかりの服を着て出かけたのだという。すると、修二に会うことができ、奇跡が起きて一晩だけ神様が自分をゆかりにしてくれたと思った、と続けるひかり。ひかりを深く傷つけてしまったことを痛感した修二は、泣きじゃくる彼女に言葉をかけることができなかった。

 ひかりと別れ、自宅に戻ろうとした修二に、さやかから電話が入る。夏実は、式をキャンセルするどころか、ひとりで料理やケーキを決めたのだという。夏実のことを心配していたさやかは、100点満点の決断をして周りに何も言わせない修二の性格は嫌いだと言い放った。
 修二は、すぐに夏実に電話を入れた。そこで夏実は、修二がいない人生はあり得ないから式はキャンセルしない、と彼に告げる。夏実の言葉に胸を打たれた修二は、自分の思いを伝えようとした。すると夏実は、ちゃんと顔を見て言ってほしい、と頼む。

 修二は、夏実のもとへと急いだ。そこに、鶴岡から電話が入った。ひかりが帰宅していないのだという。その際、ひかりの日記が更新されていることに気づく修二。日記の最後には「先生、会いたいよ。もう一度、キセキが起こらないかな」と綴られていた。それを見た修二は、あの日、ひかりと出会ったバーへと向った。

 同じころ、鶴岡のもとに、1本の電話が入った。亜弥からだった。

 夏実は、修二が来るのを待ち続けていた…。
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