大切なことはすべて君が教えてくれた

第1話のストーリー
 上村夏実(戸田恵梨香)は、私立明稜学園高等学校の英語教師。中学までアメリカで暮らした経験を持つ夏実は、教師になることが夢だった。1年生のクラス担任で、バスケットボール部の顧問を務めている夏実は、明るく前向きで、サバサバとした性格ゆえ、生徒たちからも慕われていた。

 柏木修二(三浦春馬)は、夏実の同僚で2年生のクラス担任を務める生物教師。修二は、真面目で思慮深く、物事を真剣に考えるタイプで、常に自分の言葉で生徒たちと接するその姿勢は、生徒はもちろん、保護者たちからも絶大な支持を得ていた。

 高校・大学の同級生だった夏実と修二は、3ヵ月後に結婚式を挙げる予定だった。結婚式は、ふたりの大学時代の同級生で、いまも夏実とルームシェアしている人気ウエディング・プランナーの東堂さやか(篠田麻里子)が手がけることになっている。夏実も修二も、同僚や生徒たちから結婚を祝福され、幸せを実感していた。

 新学期が始まる朝、目を覚ました修二は、隣に見知らぬ若い女性が裸で眠っていることに気づく。修二は、昨夜バーで出会ったばかりのこの女性と、酔った勢いで関係を持ってしまったと知り、焦った。遅刻しそうだった修二は、素性のわからない女性を部屋に残していくことに抵抗を感じながらも、部屋の鍵を手渡して慌てて家を飛び出す。

 修二は、夏実に対する罪悪感や後悔の気持ちを必死に抑え、平静を装って登校する。職員室には、教頭の鶴岡悟司(風間杜夫)をはじめ、2年生の学年主任で2組の担任を務める中西佳史(西村雅彦)や3組の担任・金子雅代(能世あんな)らの姿があり、慌しく新学期の準備をしていた。夏実も1年生の担任たちと打ち合わせ中だった。

 2年1組の生徒、平岡直輝(菅田将暉)、加川涼子(広瀬アリス)、児玉賢太郎(中島健人)、渡辺優奈(石橋杏奈)らは、皆、修二のクラスになったことを喜んでいた。出席をとった修二は、佐伯ひかり(武井咲)と園田望未(剛力彩芽)がまだ登校していないことを知る。するとそのとき、ひとりの女生徒が遅れて教室に入ってきた。ひかりだった。

 修二は、始業式が行われる体育館に移動するよう、生徒たちに指示した。そのとき、最後まで教室に残っていたひかりは、ふいに修二を呼びとめると、手の中にあったものを見せた。それは修二の部屋の鍵だった。今朝まで一緒だった女性がひかりだと理解した修二は、言葉を失い、ただ呆然と彼女を見つめていた。

 修二は部屋の鍵を返してもらうことはできなかった。そのため修二は夏実に鍵を失くしたと嘘をつき、預けてあった鍵で合鍵を作った。一方ひかりは通院先の病院の古くからの顔なじみである看護師の水谷亜弥にセックスをしたと告白する。亜弥は相手について尋ねるも、ひかりは答えようとはしなかった。

 そんな時、始業式から休んでいた望未が登校する。また、修二が担任しているクラス内で付き合っている二人がセックスをしていると二人の母親から相談がある。母親は信頼している修二の言うことなら聞く耳を持つので、クラス内できちんと説得してあげて欲しいと頼む。夏実と婚約している上に、ひかりと関係を持ってしまった修二は困り果てる。

 何とか修二はホームルームの授業でクラス内で話し合った。付き合っている二人は納得した様子ではあったが、その代償は大きかった。放課後、ひかりに呼び止められた修二は、ひかりから「私は先生としたことで変わったよ」と伝えられる。
 
 修二は自分が何をしてしまったのか、やっと分かった気がした。

 
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