美しい隣人

第3話のストーリー
 深夜、絵里子(檀れい)を家に招き入れた沙希(仲間由紀恵)は、バーで知り合った妻のある男性を好きになったと打ち明ける。それが慎二(渡部篤郎)のことだとは夢にも思わない絵里子は、沙希がその男性に思いを寄せているだけで、まだ一線を越えていないと聞き、沙希の恋を応援する。

 ほどなく、酒に酔って眠ってしまった絵里子。沙希は絵里子宅に侵入、部屋を物色し寝室で眠っていた駿(青山和也)に近づく。首を絞めようとするかのように喉元に手を当てたそのとき、寝ぼけた駿が「ママ…」と沙希に向かって両腕を差し出した。思わず手を止めた沙希は、駿を強く抱きしめる。

 翌日、沙希は真由美(三浦理恵子)の店に現れ、アメリカにいる夫が浮気をしていると相談を持ちかける。真由美が自分の離婚歴を打ち明けてアドバイスしようとすると、「うん、知ってる」と沙希。沙希の巧みな誘導により、真由美は離婚歴をバラしたのは絵里子だと思い込み、絵里子への不信感を露わにする。

 一方、絵里子は美津子(草笛光子)の病院で、池で出会った男・筧雅彦(高知東生)と偶然再会。雅彦の妻が妊娠したことを聞く。

 スーパーで出会った真由美のいつもと違うよそよそしい態度が気にかかりながらも、沙希を車に乗せて自宅へ帰る絵里子。その車中、絵里子は「事故で亡くなった子のご両親に会った」と雅彦の話を切り出す。そして雅彦の妻が妊娠したことを告げると、沙希は急に黙り込み、「早すぎない?たった1年で…」と非難するかのような言葉をもらす。

 沙希はにこやかな表情で自宅に帰っていくが、その直後、沙希の家から物を叩き割るような激しい音が。驚いた絵里子が様子を見に行くと、沙希は誤って花瓶を割ってしまっただけだという。だが家の中は、わざと床や壁に叩きつけたような無残に破壊された物が散乱。その中に転がっているカメラのディスプレイに、小さな男の子の写真がスライドショーのように流れ…。

 翌日、慎二が日帰り出張で東京に戻ってきた。駿を囲み、久々の一家団らんを味わう慎二と絵里子。そのとき、慎二の携帯電話に沙希から着信が入った。 絵里子に悟られないよう慌てて電話に出る慎二。その姿を面白がるように窓から眺めながら、沙希は来週の再会を約束。そんな折、沙希の家に法律事務所からの封書郵便物が届く。

 数日後、都心のオフィス街の法律事務所に沙希の姿があった。「主人は私と離婚したいということなんですね」と切り出した沙希は、夫と直接会うことが交渉の条件だと弁護士に主張。それから数日が経ったある日、喫茶店にやって来た沙希の前に姿を現したのは筧雅彦だった。
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