瀬川里央(松下奈緒)と民間人女性を人質に、真犯人をつかまえることを要求して倉庫にたてこもった塚原洋二(柏原崇)。倉庫の外にいる小板橋正次(勝村政信)ら捜査課の面々も、南雲準(藤木直人)の助言もあって真犯人が他にいる可能性を感じ始める。
そんな中、特殊犯捜査係(SIT)が到着。指揮権をとった警視正の楢崎啓一(丸山智己)は、拡声器で真犯人は必ずみつけると約束したうえで民間人女性を開放して欲しいと訴える。それは人質を救うための楢崎のウソだったが、警察に不信感を抱く塚原は疑って訴えを受け入れなかった。そのまま数時間が経過しマスコミや野次馬が集まる中、現場に保護司の蓑田(小野武彦)がやってきた。楢崎に頼まれ、拡声器で必死の説得を試みる蓑田。
その声を聞き、蓑田に迷惑をかけていることに心を痛めながらも返答をしない塚原。そんな塚原の姿を見た里央は、寺西景(横山裕)も本気で信用し心配していることを伝えた。そして、捜査課が真犯人を見つけると約束して人質を開放することを承諾させた。それを電話で告げられた小板橋は、楢崎にSITの強行突入を止める約束を取り付けた。
民間人女性が解放されると、里央は塚原から三角割りの技術を教えたという刑務所で同じ房にいた2人の人物の名前を聞き出し、小板橋に知らせる。さっそく捜査に取り掛かる捜査課だが、楢崎は捜査課に内緒で早朝の強行突入に向けて準備を始めていた。
早朝、突入準備を始める楢崎に小板橋は抗議をするが、聞き入れられない。準備を察した塚原は裏切られたと思い床と自分に灯油をかけてライターを手にした。里央を通して日没までに犯人を連れてこないと火をつけると連絡が入り、突入は中止になった。その頃、ようやく2人の所在がつかめた。寺西や岩崎幹也(北村有起哉)らが捜査に向かう中、現場の警察車両の中で南雲と蓑田は待機を。塚原の行動に同情し、無実を信じる蓑田。
2人のうち1人のアリバイが成立した。残りの1人・青木尚典は開店前のパチンコ店で並んでいたが寺西らを見て急に逃げ出した。すぐにつかまえ、その知らせは小板橋たちや里央と塚原にも伝わった。しかし、取調べで青木が白状したのは別の窃盗事件だった。それにより殺人事件があった日のアリバイが証明されることになり捜査は振り出しに戻った。
日没まで時間がないと捜査資料を読み直す寺西たち。そんな中、倉庫の塚原が殺人事件のあった家は窃盗には条件が悪くプロなら入らないとつぶやいた。杉浦幸造(泉谷しげる)も同じ感想を抱いていたことから、窃盗に入られた家には犯人だけにメリットがあるはずと共通点を探すと、すべてが1年以内にリフォームした家だった。そして、そのリフォームを手掛けたのは蓑田の会社であることが判明。
すぐに蓑田を捜査課に呼び自供を迫るが、蓑田は関係ないと言い張るばかり。そうしているうちに日没が迫り、現場のSITは再び強行突入の準備を始めた。倉庫では、塚原が里央の手錠を外し出て行くように指示する。里央は人生に絶望した塚原が死のうとしていることを察し、仲間が必ず真犯人を連れてくるはずだからとこの場に留まることを告げる。すると、倉庫の外から再び蓑田の声が。出てきて欲しいと言う蓑田の声に、自分はやってないと主張する塚原。そして、蓑田は自分が犯人であることを告げる。呆然とする塚原。
倉庫から塚原に手錠をかけた里央が出てきた。寺西に連れられ歩く塚原の前では、目を伏せた蓑田も岩崎に手錠をかけられる。警察車両に乗りこむと塚原は寺西に「ありがとう」と言葉を残す。
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